353log

主に映画の感想文を書いています

NY旅行記【帰国日② マンハッタンからJFK空港へ】

NY旅行記33本目。この記事の続きです。 もはや空港へ行くことと飛行機に乗ることしかイベントが残っていません。悲しい。

JFK空港へ向かう

行きはニューアーク空港だったが、帰りはジョン・F・ケネディ空港JFK)を使う。成田からニューアークJFKから羽田、という空港コンプリートパックだ。

JFKへの行き方だけは全く調べてこなかったので(だって帰り方なんて考えたくもない)、さっき調べた。

まずはペン駅からLong Island Rail Road(LIRR)に乗る。行きにニューアークから乗ったNJトランジットと同じく、これでAirTrainの駅まで行ける。まずは切符を買わねばならない。こちらの記事を見ながら購入した。インターネットって、スマートフォンって、便利。

f:id:threefivethree:20190113104053j:plain

とても自信がないがとりあえず切符は買えた。さて、どれに乗ったものか、わからない。まあ案内板でも見ればどうにかなるでしょ、とさほど心配にもならないのがこの数日間での成長。到着日と違って明るいし心細くはない。

とはいえ結局インターネットに頼る。上記記事によれば「路線図を確認すると、ペンシルバニア駅(Penn Station)発の列車は、Port Washington行き以外はすべてJamaicaを経由するようだ」とのことだったので、直近で出るRonkonkoma行きというやつに乗ることにした。ブログ主の方、とても助かりました。ありがとうございます。

f:id:threefivethree:20190113105034j:plain f:id:threefivethree:20190113105156j:plain

これに乗る。特別重厚なわけでもなく普通の電車だ。余談だが、なるべく身軽にするためカメラにはこのレンズを付けている。

1センチにも満たない薄さの魚眼(というより超広角)レンズで、オールプラスチックなのにうまく使えばかなりいい写真が撮れる超愛用品(暗いところは苦手)。旅行記の中では、到着日のタイムズスクエアや2日目のリンカーンセンターあたりでこのレンズを使っている。マイクロフォーサーズ最強のコストパフォーマンスである。

LIRRでJamaica駅へ

f:id:threefivethree:20190113110404j:plain

空港客が多いだろうから当然スーツケースの収まる余裕あるシートピッチ…ではなく、全然入らなかった。うける。斜めにしてようやく入った。おまけに、座った席の窓がすこぶる汚れていて車窓ゼロだった。帰国日にしてこれがアメリカか…と周りを見渡したら他の席は普通にクリアな車窓が確保されていてまた可笑しくなった。

車内改札のおばちゃんが来たので切符を見せると、ガチャコンした上で回収された。記念に欲しかったけど仕方ない。

f:id:threefivethree:20190113111832j:plain

Jamaica駅へ到着。なんだかものすごく日本っぽい駅だ。Jamaicaという名前に合わない。

f:id:threefivethree:20190113112326j:plain

なんか大阪駅みたいなエスカレーターだ。

f:id:threefivethree:20190113112613j:plain

この鍵盤は……浜松SA……。だめだ、気持ちとは裏腹に頭が早くも帰国している。

Jamaica駅からAirTrainへ乗り換え

ここからAirTrainに乗り換えればJFKへ着く。AirTrainの改札はMTAのメトロカードで通れるのだが、アンリミテッドカードは使えるのだろうか? 結論、使えなかった。ということで、改札そばの券売機で改めてメトロカードを買う必要がある。

旅メモ: 参考にさせていただいた上記の記事内にもありますが、ペン駅でLIRRの切符を買う際にメトロカードも併せて購入することができるようです。アンリミテッドしか持っていないような場合はここで買っておくとよりスムーズなのかも。急いでいなければJamaica駅で買っても全く問題ありません。

大きな駅ではメトロカードの券売機に日本語が登場することがある、と聞いていた。ここまで一度も遭遇していなかったのだが…

f:id:threefivethree:20190113113518j:plain

ここにきて遭遇した。見とうない! そんな日出づる国の言語など見とうない!!

出発前は「あったらいいな」と思っていた日本語、まさかこんなに見たくないものになってしまうとは最大の想定外である。もちろんここでも迷わずEnglishを選ぶのであった。ただでさえ浜松っぽい駅でこれ以上現実を見せないでほしい。

f:id:threefivethree:20190113113834j:plain f:id:threefivethree:20190113113840j:plain

買い直した5ドルのメトロカードで改札を無事通過。ここの改札はカードを自動で飲み込んでくれるタイプ。やや味わいに欠ける。無人でやたら速いAirTrainに乗ってターミナルへ向かう。

LIRRで見れなかったぶん大きな窓から最後のニューヨークを眺めていると、遥か向こうにマンハッタンの摩天楼たちが見えた。

f:id:threefivethree:20190113114415j:plain

ここだけ普通に望遠で撮ればよかったなと思いつつ。空港に入ったらもう飛行機しか見えないから、今度こそこの景色とはお別れ。

次回、旅行記本編最終回。もうほとんど書くことはないけれど、なんとか気持ちを保って。

蜘蛛の巣を払う女(2018)|まごうことなきリスベット

f:id:threefivethree:20190111223748j:plain サスペンス小説「ミレニアム」シリーズの映画化プロジェクト第三弾。最も有名であろうデヴィッド・フィンチャーによるハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女(2011)」ですっかりハマってしまい、後追いでスウェーデン版三部作も鑑賞。そして今回、また新たに映画化されたということで公開初日に観てきました。

今作はざっくり、姉と妹のお話。少女時代のリスベットと妹がチェスをしているシーンからのタイトルバック、もうこの数分だけで「好き!!!」のガッツポーズ。「ドラゴン〜」もアバンタイトルからの数分にやられたんだったなあ。ここは製作総指揮のフィンチャーを色濃く感じます。

第四部まで出ている原作小説は全て「〜の女」的な題がついていて、第一部がおなじみ「ドラゴン・タトゥーの女」、今回の「蜘蛛の巣を払う女(The Girl in the Spider's Web)」は第四部のものです。第二部と第三部の映画化はスウェーデン版しかないため、ハリウッド版としては第一部からいきなり第四部へ飛ぶことになります。おまけにキャストも毎回一新されてしまうという敷居の高さ。

だもんできっと劇場公開はすぐに終わっちゃうと思います。だからこそ言っておきたい。リスベットっていう超かっちょいいウィザード級ハッカーのお話です! これといって予備知識なくいきなり観ても大丈夫です! かっこいい女の人が見たかったら是非観てください!

シリーズの中心となる人物は主に二人。背中には龍のタトゥー、刈り上げベリーショートで黒しか着ない天才ハッカーかつ武闘派の女主人公リスベット。ヒロインという言い方もできなくはないですが、攻殻機動隊草薙素子的なキャラクター、と言うのがしっくりきます。まだ若くてバイクも乗り回すので「ARISE」の素子が一番近いです。攻殻が好きな人は絶対好きです。

もう一人はジャーナリストのミカエル。原作タイトルの「ミレニアム」とは彼が携わっている雑誌の名前で、リスベットとはかつて同じ事件に取り組んだことからいい仲。公私混同でリスベットの特集号を出してしまったことも。ただし今回は完全に添え物程度の扱いなので無視してOK。リスベットだけ見ていましょう。むしろお友達ハッカー君のほうがよっぽど活躍してる。

雪降る北欧サスペンス、っていう独特の雰囲気がすごく好きだった過去作。今回もその空気感はしっかり継承されてます。三代目リスベットとなるクレア・フォイさんも、ウエンツ顔だけどちゃんとリスベットしてます。のっけから黒いバイクをギュインギュイン言わせ、少佐よろしくセーフハウスに愛人を飼う、まごうことなきリスベットです。安心しました。

過去作と比べるとやや大作映画的エンタメ色が強くて「北欧のミッションインポッシブル」とでも言うべきリスベット無双になっているので、そのへんは好みの分かれるところかも。それどういう技術よ?!みたいなのとか、姉妹の確執という分かりやすい要素とか、少年との交流とか。でも、少年のリクエストにお応えしてマットブラックのカウンタックを奪うところなんて最高ですけどね。文字通り「紅一点」の妹も好きだったし、ミカエルとリスベットの再会シーンも超絶エモい映像でございましたね、はい。

ひとつ気になったのは、これまでずっとApple縛りだったのが今回はSONYに魂売っちゃってて、ミカエルもVAIOで原稿書いてたりして。え〜〜って思ってたら最後の最後だけMacに戻ってて。あれは少々どういうこっちゃ案件です。最後だけ戻るのが謎。

とりあえず、フィンチャー版「ドラゴン・タトゥーの女」が好きなら違和感なく楽しめるはず。そしてしつこいようですが初めての方も、攻殻機動隊草薙素子が好きだったらきっとストライクです。ルーニー・マーラダニエル・クレイグで華のある「ドラゴン〜」からでもいいので是非。あと、ほとんど蜘蛛は出てきません!

(2019年3本目/劇場鑑賞)


デヴィッド・フィンチャー監督によるハリウッド版


▼オリジナルの北欧版三部作
ミレニアム ドラゴンタトゥーの女(字幕版) ミレニアム2 火と戯れる女(字幕版) ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(字幕版)
どれもいいですよ!